海を越えていこうよ

不肖中田、来年から長崎総合科学大学に勤めることに相成りました。というわけで、食う寝るところに住むところを探すため、仕事場の様子をつかむため、関門海峡はるばる越えて、やってきました九州へ(本当は飛行機を使ったので、本当に海峡を越えたかどうかは定かではない)。
実は長崎入りする前に、九大にこの12月から一足先に御勤めの、水曜映画倶楽部会員番号三番、山脇”血も涙もない”兆史大先生に御挨拶かたがた福岡へ立ち寄るというスケジュール。中洲はキャナルシティーで水曜映画倶楽部九州部会を開こうという趣向。まずは何かおいしいものでも。フグ?河豚?やっぱり?というわけで、てっさ、てっちりたらふく食っていたならば、あっという間にレイトショーの時間も過ぎ、あらあらしょうがないわねえ。いつか復讐することを誓いつつ長浜ラーメンの屋台が立ち並ぶ舗道を通り抜け、九大脇の山脇邸へ。ロフトを見学しつつ、よもやま話に花を咲かせておりました。
翌日、特急かもめ9号に乗りまして西洋世界の玄関口長崎へ。前日は雪の模様。山々には所々残雪。しかし底冷えの京都より来るおのこには、うららか陽気に思えるのが不思議。大学途上で、ごんあじの刺し身(まだ頭としっぽは生きている。筋肉だけが胃の中へ)など食べもって、いやいや御満腹。大学ではあっしの居室を見学。想像以上に広く、顕微鏡も一式そろっており、これもいい感じ。来年のカリキュラムのことを聞きながら、職員住宅を眺め、先生方に紹介され、その後街を案内される中田。長崎たあ坂の街、平野部には眼鏡橋から中華街、出島などの観光スポットがギュッとまとまってあるもので、歩いて回るもラクチン。そろそろ夜が更けて、あたしの所属する予定の共通教育センターの先生方と卓袱料理の宴。これが噂の卓袱ぞ。おそるべきボリュームで、あたしのお腹は破裂寸前のカエルと化して、もう食えねえ、もう帰る。宿へ。
次の日、不動産屋をひやかす。京大の先生の義理のお姉さんに案内してもらって、朝ご飯代わりに念願のトルコライスを食す。長崎のキーワードはボリュームであることがそろそろわかってくる。二、三軒見せてもらって、感覚をつかんだので二月ごろまた来ることにして観光へ。長崎のキリシタンのことを学ぶ。オウムが重なってクラクラする。最後に皿うどんを食す。再びカエルになったので飛行機で帰ってきた。


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