ファンタジア2000
実は、この作品オーストリアで見ました。かの国は気位高きハプスブルグ家の統べるところでありましたから、映画はすべて独逸語に吹き替えとなっております。この作品は御存知の通り、クラシックの名曲にインスパイアされたディズニーのアニメ映像が音楽と見事に一体化して私たちの眼前で繰り広げられるわけですが、曲の合間合間にいろんな人が出てきていろんなことを解説してるんだか、おちゃらけ入れてるんだか、独逸語だからよくわかんなかったけど、喋ってくれるんですな。スティーブマーチンやベットミドラーがカツカツ喋る。なかなか見れる光景ではありません。
まあ、確かにアニメ技術はすごいかもしれない。でもなあ、クジラが空を泳ぐとこを延々見せられるのもすぐに飽きるものです。やっぱり物語がないと普通はつらいですよ。だから、僕が面白く見れたのはノアの箱船の物語をドナルドダック主演で描くエルガーの威風堂々。あれには、ちょっと涙してしまいました。ドナルドって怒ったときはこわーい顔しているのに、悲しそうな顔すると本当に悲しそうだものなあ。それに、みんなのために働いている人が自分は損しちゃいそうになるって、やっぱり見ててつらいものがありますね。そうそう、ラプソディーインブルーもモダンな感じがまあまあでしたね。曲の好き嫌いも関係しているのかもしれないですけど。火山と水の妖精の話はいただけなかったです。お話も単調だったし、イメージもなんか、日本のアニメの影響受けてるのかな、と思いました。
見たのはウィーンの由緒正しき二階の桟敷に箱席があるような劇場でしたが、アイマックスシアターで見たらもちょっと面白がれたのかもしれません。
御裁断は(最高☆5つ)
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