ISOLA 多重人格少女 / ISOLA 多重人格少女
オーメン(サスペリアだったかな?)とスペースバンパイアを足して、一時は200まで分裂した(手塚理美談)ような映画でした。ひどかった。
テーマが散逸しているし、物語は破綻しているし、木村佳乃は子犬みたいな顔しているしで、見ているのが大変な映画でした。あたしは通常ホラー映画を見て笑おうなんて気持ちには全然ならないのだけれど、今回だけはあまりの馬鹿馬鹿しさに笑わざるを得ませんでした。多重人格のお話なんだから、理詰めというか、ある程度は合理的にお話が進んでいくのだと思っていたら、のっけから木村佳乃はエスパーだし、途中からは多重人格よりも幽体離脱がメインになっていくし、そのうち幽体離脱もどうでもよくなって、結局お化けじゃないかそれは!って言うんじゃ、ハチャハチャのハの字も惜しいくらいですな。だいたい、木村佳乃は人の心が読めるんだったら、とっとと事件が解決できるじゃないか。それに、性的虐待を行っていることがわかっているのに、その見るからに危険な人物のところにノコノコ出向いて言っちゃあ、あかんでしょうが。一事が万事、全てのストーリー展開に説得力が無くってねえ。
僕なら、木村佳乃と手塚理美のキャラクターを捨てて、isolaのなぞ解きもやめて、地震の前からストーリーを語るだろうな。そうして、女の嫉妬のおそろしさという点にだけ絞って、映画を作る。せめて、それくらいの工夫は必要なんじゃないかな。原作は読んでいないけど、これだと時間がないから原作のシノプシスを作って、順番に絵をつけていっただけのように思えるな。
それにしても、なんで阪神大震災の必要がある?あまりいい気持ちがしなかった。原作もそうなのか?
御裁断は(最高☆5つ)