メッセンジャー
ホイチョイプロの映画だった。あそこの作る映画は永遠のワンパターンだ。平成の寅さんだ。松竹よ、ホイチョイプロを買収せよ。
何か、一つのテーマを選び、そのディテールをお洒落に描き、使い古されたエピソードをアレンジして徹底的な美化を施し、恋を適当にまぶしながら、ピンチを作り上げて、気持ちで乗り越えさせてめでたしめでたし。今回は自転車便を日本に普及させようとする草なぎくんの話。「欧米では自転車便が常識。バイク便が幅を利かせているのは日本だけだ」って、団塊の世代の毛唐崇拝じゃないんだから、今どきそんな理由で敗色濃厚なビジネスを続けるバカはいませんって。ホイチョイの頭の中にはいるのか。で、自転車便の仲間が集まるバーが、もう絵に描いたようなアメリカンバー。それが東京タワーの麓にあって、飲むのはバド。加山雄三まで出てくるに至っては、いつまで昭和30年代を引きずってるんだか、この連中は。で、またこれがお洒落だと思ってて、トレンドを作れると思ってるんだから御しがたい。
飯島直子の演技がどうのこうのなんていう野暮はあたしも申しません。申しませんが、敵役は一つに絞るくらいのことは作り手が何とか出来ることでしょうが。結局のところ、飯島直子のモトカレも、その上役も最初は血も涙もないいい敵役だったのに、結局いい人になってやんの。こんなことだからスピリッツが面白くなくなったんだよ。どうでもいいけど。
書いてて腹が立ってきちゃった。
御裁断は(最高☆5つ)