ナインスゲート
いまどき、こんな正統派オカルト映画ってなかなか見られません。そもそも悪魔の手引書を探す稀覯本のブローカーが主役ですから、それだけでおどろおどろしい世界が拡がりますわな。しかし、全然怖い映画じゃないです。ジョニーデップからは恐怖の感情がまったく伝わってこない。かといって、彼は悪魔に対する情熱に取りつかれているわけではない。彼の探索を助ける人のうち双子の古本屋と謎の女は、悪魔そのものなのでしょう。だから、ジョニーデップは巻き込まれただけなのに、いつのまにか悪魔に導かれながら進んでいるということになる。最初はいやいやだったはずなのに、いつのまにか進んでその道を受け入れているんだなあ。ここの変化がいまいちよくわからなかったんですよね。ですから、ラストの方はクエスチョンマークの連続でした。
僕は、てっきりあの女が天使だと思っていたんですよ。ふわっと浮くし。で、そこに対立軸があるのだと。でも、どうもそうではないようなんですよね。ということは、この映画は悪魔崇拝の映画なのかな?ロマンポランスキーだし、とも思ったんですが、その割りにはジョニーデップはぼーっとしてるだけだし。うーむ、よくわからん。古い重たーい歴史の暗さの雰囲気を味わえればそれでいいんですかね?この映画は。
それにしても、レナオリン。こんな役しか出来なくなってるのか?
御裁断は(最高☆5つ)
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