スクリーム3
この人気シリーズも三作目になりまして、ジェイソン化もしくはフレディ化が懸念されるようになりました。一応、ウェス・クレイブンは今度で終わりだと言っているようですし、ラストの処理を見てもその意図があることはわかります。しかし、監督を変えちゃえばしまいですからねえ。
シリーズ物ですから、お約束をきちんと守っています。小道具としての電話の使い方や、殺人鬼が幽霊マスクをかぶってナイフで襲ってくること、映画というものへの言及などなど。後は、物語の構造上で言えば、何人もの犯人候補がいて、ラスト近くになって、その候補が次々と真犯人に襲われ、最後に明らかになる驚愕の人物とは!という点です。しかし、この構造も1作目では効いていましたが、2作3作と来て、身構えている観客を裏切る必要性から、「おいおいそんなんわかるわけないやんけ」というような犯人が最後に現れるようになってきました。なんぼなんでも、最後になって、あまりに強引なネタ晴らしをされてもなあ。乗れませんねえ。しかも、そこに至るまで散々ウソの伏線をあざとく見せられ続けますからねえ。
まあ、それでも一応高いテンションを最後まで維持し続けています。一作目の事件を映画化しているスタジオで殺人事件が起こるのが、今回のお話なのですが、スタジオには当然セットが組んでありまして、これが一作目の舞台(主役のシドニーが住んでいた家)とそっくりに作られている。そこに迷いこんだシドニーは、ある種のデジャブに襲われ、ついでに犯人にも襲われます。逃げるシドニーは自分の家だと思って駆け回るのですが、そこはセット、省略されている場所もあるわけで、そのシドニーの意識と現実とのずれがちょっとしたサプライズを生んだりして、そのあたりは面白かった。
まあ、でも、やっぱりシリーズ化は懸念されますね。
御裁断は(最高☆5つ)
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