親指タイタニック/親指スターウォーズ
親指に目と鼻を合成しただけのキャラクターだけを使って、タイタニックとスターウォーズのパロディを作ったという映画ですから、おバカ以外の何者でもありません。しかし、おバカのありようが、タイタニックとスターウォーズでは、かなり違います。スターウォーズでは、こりこりのこりで、ドロイドや宇宙人、宇宙船までが指、もしくは手からデザインされていたり、カメラワークも本編そっくり(デススター攻略戦やオビワンとダースベイダーのチャンバラとか)だったりしています。で、真面目に構築された世界がなまじ出来が良いために(もちろん、それはオリジナルがよいからです。僕はこの作品を見て、いかにスターウォーズが素晴らしい作品だったか再認識しました。パロディを見ているのに興奮してしまうのですから。こっちなら、元ネタを知らなくても楽しめるでしょう)、親指という土台のばかばかしさが際立つという構造をしているのです。それが、タイタニックでは、元ネタの映画がつまらないものだから、同じ手法は通用せず、ベタなギャグの応酬に逃げ込んでいます。これなら親指である必然性はありません。まあ、指相撲は笑えましたけど。
それにしても、映画の日に見に行ったせいもありますが、立ち見をくらうとは思いませんでした。で、なんか観客がわざとらしく笑うのです。そんなに笑うほどは面白くなかったぞ。ひょっとして、この映画は笑わなきゃいけないと思ってるんじゃないだろうな。これだから、アートシアター系の客層は苦手なんだよなあ。
ところで、スターウォーズの宇宙人の中にブロッコリーがいたような気がしたが、あれは、ひょっとして、デヴィッド・ブリンのサンダイバーか?この監督はSFオタクか?
御裁断は(最高☆5つ)
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