13デイズ
この映画は、キューバ危機を若き大統領とそのチームはいかにして乗り切ったか、というお話です。もちろん、皆さんとっくに御存知のお話で、すんでのところで危機は回避されることはわかっているのだけれども、やはりそこは事実の重み。面白い。みててドキドキしてしまう。ケネディって人は、こんな映画になるようなすごい事件を実際に、しかも主役として体験していて、あろうことかそのすぐ後に、これも映画になるような暗殺事件のターゲットになったわけです。たった40数年の生涯で、事実の重みだけで面白い映画を作れるような事件に二度も出くわしているわけだから劇的な人物です。
しかし、この映画はそんなケネディが主役ではなく、もちろん線の細い弟のロバートケネディが主役でもなく、大統領補佐官のケビンコスナーが主役なわけです。ケビンコスナーという人、この事実に基づくドラマの中で、劇的の体現であるかのようなケネディを食ってしまうような存在感を出せるほど迫力のある人ではありません。かといって、群像劇の一人になって自分の役回りを堅実にこなすことが出きるほどの器用さもありません。まあ、いってみれば、よくも悪くも極め付けの大根役者だというわけです(ということは、至極全うなスターでもあるということですが)。今回、よくわかりました。ちなみに、けなしてるわけじゃないですよ。ただ、ちょっとミスキャストだったかなあと思わんでもないようなあるような。
で、またキューバ危機の話に戻りますが、こうして映画を見てみて、あらためて「よく回避できたもんだ」と思います。この状況になったら戦争は必至というのが歴史は繰り返すって事だなあと思いながら、いかにフルシチョフが傑出した人物だったかと、ソ連側ではどんなドラマがあったのか一度くらい知りたいものだと思いましたね。
御裁断は(最高☆5つ)
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