ドラキュリア
ドラキュリアなんて、いかにもバッタもの臭いタイトルだと思っていたが、セリフを聞いているとちゃんと登場人物が「ドラキュリア」と発音している。間違ってなかったのね。でも、「ドラキュラ」と発音している人もいたから、ある種の訛りなんだろう。
中身はヘルシング教授まで出てくる正統派吸血鬼映画と見せかけて、驚天動地の展開を見せるもの。しかし、吸血鬼映画のご多分に漏れず、結構面白い。ストーリー展開がよく考えられていて、展開上もメリハリがあって、お話についつい引き込まれてしまう。最近の作品では良質の部類に入るといえよう。
ヘルシング教授にクリストファー・プラマー。もうどこから見てもヘルシング教授そのもの(見たんか)なのは非常によろしいが、いかんせんもうご老人。歩いているのもやっとに映る人のアクションはちとつらい。吸血鬼用の武器の造形は面白いかったから、もっと人による退治のシーンがあってもよかったんだがなあ。あの老人では、難しいなあ。あと、ドラキュラのターゲットであるところのヴァージンストアー(!)で働くヘルシング教授の娘役の女優さん、こちらはアクションは上手になされるのだが、いまいち魅力不足。
しかし、この映画のストーリーはどう見てもドラキュラ側の視点で描くべきものだ。驚天動地の展開につながるドラキュラの心理状態などを何シーンかでいいから描いておけば、傑作になったのに。残念だ。
御裁断は(最高☆5つ)
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