エクソシスト ディレクターズ・カット版
このディレクターズ・カット版、巷の評判はあまりよろしくないのですが、私のようにオリジナルの公開時はまだ子供で、少し大きくなってからテレビで観ただけの人にとっては、劇場で観れる機会を与えてくれるだけでもありがたいものです。そりゃあ、公開延期の知らせを聞いたときは大暴れしそうになったものですが、予想以上に早く公開にこぎ着けたはうれしいかぎりです。
現代の観客が、この作品に怖さを期待して見に行ったら、肩すかしをくらったような気になるかもしれません。ショック演出などは現在の水準からすれば非常に少ない。かわりに濃密に描かれているのは、やはり人間ドラマ。この作品は、カラス神父の中にある強い心と弱い心の戦いを描いた作品なんですね。オカルト現象も悪魔祓も装いに過ぎない。でも、やはり描かれているのは神と悪魔の対決そのものであるという。この作品は見る側に宗教心を要求しますね。そのつもりで見ないと、全然面白くないでしょう。
私は根がマジメなもので、こういう映画にちゃらけた突っ込みはできません。よって、今回はこのへんで。しばらく考えることにします。
御裁断は(最高☆5つ)
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