リトル・ニッキー
こういう作品に、お洒落なバカ映画を好むお気取りさんが大挙して押し掛けたりする事は間違ってもありません。なので、こっちとしても安心して褒めることが出来ます。どこからどう見たって、誰の人生にも一ミリほどの影響も与えないだろうこと請け合い。
しかし、ただのバカ映画と侮ってはいけない。ストーリーは(少なくとも6デイズ/7ナイツよりは)緻密だし、繰り出されるギャグも(少なくともオースティンパワーズよりは)ストーリーと絡む必然性があるし、地獄が存在する世界の構築度合も手抜き無しで、ばかばかしさの背後にしっかりした土台がある完成度の高い映画です。アメリカでの受けが悪かったのは、天国と地獄の関係性(リース・ウィザースプーン!)や、悪魔が実はいい奴で主人公として世界を救うというヒネリ方が、批評家連のお気に召さなかっただけだということにしておきましょう。
アダムサンドラーはヘビメタおたくという設定なのですが、ならば悪の音楽は実は、、、という件は大笑いさせてもらいました。あと後半の対決シーンもおかしくってならんかった。まあ、役柄としてはウォーターボーイのときと基本的には変わっていないわけですが、面白いんだからいいですな。ウェディングシンガーの時よりはずっと存在価値が高い。
映画のくだらなさを愛する人にお勧めします。
御裁断は(最高☆5つ)
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