トラフィック
おおまかに言って三つのストーリーがあって、時々登場人物がすれ違いはするものの、それぞれのお話は最後まで独立したままで映画は進む。ただ、この三つのストーリーはアメリカとメキシコの間の麻薬戦争の現れであり、表面的でない部分では相互にしっかり結びついている。
という、骨太の映画です。グラディエーターよりはずっとアカデミー賞にふさわしい、志の高い映画でした。三つのストーリーは画面の色調が統一されているので各パートの区別がしやすいとの評判。メキシコはティファナの警察官であるところのアカデミー賞助演男優賞受賞のデル・トロのパートはくすんだ薄い黄褐色で撮影されててたんだが、なんかデル・トロの顔がよく見えんぞ、おいおい、とか思った(だんだん慣れてきてわかるようになったんだけど。確かに賞もらってもいい演技&役だった)。ちょっとやり過ぎじゃない?もうちょっと色彩的にきれいにしてくれてもよかったんじゃないの?カメラマンはソダーバーグ監督本人だそうで、手持ちカメラを駆使して臨場感溢れるシーンを撮影。普通、手持ちカメラの映像はともすると見ているほうは気持ち悪くなる(あっしは劇場の前の方で見るのね)んだが、今回はそんなことはなかった。上手だな、ソダーバーグ。
マイケルダグラスの娘が薬欲しさに黒人ドラッグディーラーといたすシーンは見ていて衝撃だった。あっしもハリウッド風人種偏見に知らずに毒されているのであろう。いや、それにしても麻薬なあ。解決するのは簡単なような気がするんだが。アメリカ人が貧乏になって、「お金を貯めてテレビが買いてえ」とか思う生活になったらいいんじゃないの?無理か
ゼタジョーンズがすごい汚い役をやっていた。キャラクターとしてもだし、見かけもだ。いいのか?ゴージャス系女優として、これからやっていけるのか?
御裁断は(最高☆5つ)
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