スズメバチ
おフランス製のアクション映画。いやあ、ハリウッド風アクション映画といってもやっぱりおフランスの香りでして、見終わると人生の苦さを噛み締められる。まあ、この映画とダイハード、シュリ、ホワイトアウトをちょっと比較してみましょうよ。ダイハードからは、悪いもんは悪い正義は勝つぜスカッパレーっていう明るさを感じるのに(誇張あり)、ホワイトアウトからは、あいつらが悪いんだ!ってわめくだけという後ろ向きさを感じ、シュリから感じるものは情念というか業の深さというか、そんなもの。アクション映画といえども、お国柄ですなあ。きっとイタリア映画なら、壮絶な撃ち合いのあとに、「おお、あのネエチャンのケツはすばらしいっ」って気持ちに浸れるに違いない。
お話は、孤立包囲された要塞で、多勢に無勢の状況の中、援軍が来るまでいかに持ちこたえるか、というありがちなもの。敵はそんなに賢くなくって、淡々と押してくるだけで、簡単に落とせそうな砦(いや単なる倉庫なんだが)もなかなか落ちない。ひたすら寄せては反撃されて死体が増えていく敵だが、後から後からあらわれるのだけが強みだ。冷静に考えれば、いいのかそれで?と思うが、やはりアクション映画で孤立無援のシチュエーションは強い。そこに至るまでのお話の運びがちょっともたつくような気がしないでもないが、アクション映画としては見れるものになってます。いいんじゃないでしょうか。
御裁断は(最高☆5つ)
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