少林サッカー
巷はすっかりワールドカップ一色だが、日本人の付和雷同的みんながサッカー見るからオフサイドもよくわからないけどおいらも見ちゃえ騒いじゃえブームに秘かに違和感を感じながらも、そんなことを口にしようものなら周りから悪し様に罵られるのを恐れてフラストレーションをためている向きにお勧め。馬鹿馬鹿しくて笑えるぞー
いや、そんなネガティブに構えなくても、この映画は良い映画。不遇な扱いを受けていた人たちの一念発起逆転劇。言ってみればロッキーみたいなもんだな。出てくる人出てくる人みんな情けない。ハゲ、デブ、八百長に絡んだ人、ブス、眼鏡、オヤジ。でもこの人たちが頑張るんだ。これまでに一度でも逆境を経験した事のあるオトナなら、このシチュエーションで燃え上がらない筈は無い。この映画を見てひいてしまう向きには「艱難辛苦汝を玉にす」を贈呈したい。ちなみに、あっしの一番のお気に入りは、少林の心をみなが取り戻すシーン。かっこいい。
この映画、マンガみたいだとよく言われているが、実はゴレンジャーなんじゃないの?だって、熱血アカレンジャー、カッコつけアオレンジャー、デブのキレンジャー、紅一点モモレンジャーまでいるんだよ。それにシュートする前に空中で一回転したり、シュートをくらったキーパーが吹っ飛んだり。
あと、香港映画にしてはとても丁寧な作りをしていることもポイント。バナナの皮ですっころぶ女性の話をちゃんと最後にフォローしているところなんか、見ててうれしくなるね。あと、太極拳団子娘の涙の話は泣ける。で、これが昔話風なのもよい。 あー、それにしても時代遅れになった技能を修めた色んな人たちに、幸あれと思うよ。
御裁断は(最高☆5つ)
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