メラニーは行く!
リース・ウィザースプーン主演だし、タイトルを見ると「キューティー・ブロンド」のようなイケイケドンドン能天気コメディを期待するのだが、実際はもちょっとシリアス度が高い作品であった。
しかし、このシリアスな度合いと言うのがどうにもこうにも見ているこちらのノリを削ぐ。一応コメディとして作られているが、ほとんど笑えない(アラバマの田舎度合についての常識を持ち合わせていれば別かもしれんが、あいにく私は日本人)。折角のリース・ウィザースプーンなのに宝の持ち腐れである。シチュエーションから考えればもうちょっとドタバタにできるはずなのに、すぐにハートウォーミングな方向に持って行かれてしまい、しおしお。また、うかつにリース・ウィザースプーンが上手いものでそれなりにドラマになっちゃうんだよねえ。
まあ、結婚を前にしてやっぱ別の人が好きかもって話は世の男女を問わずあるようだが、今作みたいに全く欠点のかけらも無い人間を相手にして逡巡するってのは贅沢の極み。「まあ素敵うっとり」なんて女性が現われたら困るなあとちらと思ったが、この作品話題にもなっていないようなので不問に付そう。
しかし、リース・ウィザースプーンがなぜ逡巡するか動機づけが弱すぎるのは問題だなあ。「やっぱ故郷はいいや」っていうだけじゃちょっと。
御裁断は(最高☆5つ)
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