ターミネーター3
3作目を本当に見れる日が来るとは思わなかった。2作目のあの結末では続編の作りようが無いはずだし、3の企画は何度も何度も聞いたがそれきりだったし。しかし、できてみるとジョナサン・モストウが監督だと言う。このスケールダウン感のために、見る前の盛り上がりは皆無のまま劇場に足を運んだのだが。。。
これが面白かった。2作目で変な方向に流れて行ったお話をほとんど無かった事にして、見事に元の軌道に時間の流れを戻したのである。また、クレア・デーンズ演じる新キャラの導入によって、観客に感情移入のポイントを提供しているところもしっかりツボを押さえていると言える。そのうえパワフル演出つるべ打ちである。クレーン車のシーン、音楽が無くても迫力十分。満足だ。
しかし、2作目で狂った流れを元に戻し、そして決して手放しで喜べないエンディングを持つ3作目と言えば、「新・猿の惑星」である。とすれば、ターミネーターも4作目、5作目と作られて、そのうち機械と人間の和解が見られたり(それじゃマトリックスだ)、時間の流れのつじつまが合わなくなったり(もうすでに合わないか)するのだろうか。おっかなびっくり見てみたいような気がせんでもない。
今回のシュワちゃんは、前作と違って変に人間に媚びたところが無く、淡々と使命を果たして行くところがクールでかっこいい。やっぱロボットはそうでなくっちゃ。そんなロボットが二つの矛盾した指令のせいであたかも葛藤しているように見えるシーンはちょっと面白い。そんなところだけ人間臭さが出るのだな。
どうでもいいが、私はクレア・デーンズけっこう好きだったのである。なのに、今作の容色の衰えようはいったいどうしたことか。将来が危ぶまれる。
御裁断は(最高☆5つ)
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