もう一つ何も変わっていない点は、原作小説を読んだことがない、「ハリー・ポッター」というものに中立的な人たちを最初っから観客として想定していないということだ。あのなんとかいう魔法使いの集う横丁のシーンとスポーツのシーンを除くだけで上映時間を二時間の前半に持っていけるのに(それではハリーポッターでなくなるという意見もわからんでもないが)。どうでもいいが、今年の正月公開作品はどうしてどいつもこいつも無用に長い?
いや、そんな作品になってるだろうってのはもちろん分かって観に行ったんだから文句言っちゃいけないんだけど。クリス・コロンバスの監督も今回で終わりというし、もし次作で劇的に面白くなったとして、でも二作目を見ていないからよく分かりませんでしたって言う事態になることが怖いばっかりに劇場に足を運んでしまったわけよ。あー、因果なもんだ。
しかし、相変わらず気になるんだが、いいのか?ハリー・ポッターは自分の生まれというただそれだけで周囲からちやほやされて。人格形成に歪みがでないんかね?ついに映画の最後では、女の子ちゃんさえお友達の太っちょちゃんとハリーポッターとの扱いに差をつけ始めたし。わしがお友達君だったらかなり傷つくぞ、あれは。前作のさじ加減一つで結果がひっくり返ったことといい、作り手(原作者なんだろうなあ)の無神経さが、私をしてなんとなく釈然としない思いにさせるのだなあ。
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