インファナル・アフェア 無間序曲
傑作「インファナル・アフェア」の前日譚。主役二人がそれぞれの敵組織に潜入するに至った経緯とその初期の頃の物語。前作の緊張感の根源は「いつ二人の正体がバレルのか?」だったわけだが、今回はそれをやるわけにはいかない(もしやったとしたら、主役二人はその後もずっとサスペンス状況下で暮らしてきたという非現実的な設定になる)から、きっと主役二人が本来自分が忠誠を誓うべき対象との葛藤の中で敵組織で信頼を得ていく過程を描くのだろうと思っていたらば、すっとこどっこい単にマフィア側のエリック・ツァンがのし上がっていく過程と、警察側のアンソニー・ウォンとの奇妙な友情を描く話なのだった。しかし、本作でのこの二人の関係と前作での敵対関係とは一貫しないような気がするんですけど、どうなんですか?あと、マフィア潜入側警官がマフィア大ボスの係累だったってのもまずいんじゃないでしょうかね?
とはいえ、決してつまらないわけではなく、さすがに前作ほどではないとはいえ、十分見る価値のある作品になっていると思う。それにしても、この話ってあの人さえいなければって話なんだなあ。
御裁断は(最高☆5つ)
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