スパイダーマン2
ピーター・パーカーがいったんスーパーヒーローを止めて普通の人に戻るもののやっぱりまたヒーローに戻る話、というわけで、アメコミの映画化では以前にスーパーマン2も同じような筋立てだった事だと思い出す。しかし、できてきたものはスーパーマンよりは随分深みのあるものであった。スーパーマンの場合はお話を転がすためだけに普通の人になってたものなあ。スパイダーマンの場合は、やめたくなる理由をこれでもかという風に描いているわけで、同情もひとしお。そんなわけで「雨に濡れても」丸々ワンコーラスが印象に残る。ひょっとして本家よりも美しいシーンじゃないか?
暴走地下鉄を止めるシーンで磔になった後に、倒れたスパイダーマンを乗客が運ぶシーン、ついこないだも同じようなシーンを他の映画で見たような気が、と思って考えてみたらマトリックスレボリューションズだった。つまりピーター・パーカーもまたもやキリストということか?しかしその処理は、普通の青年であるスーパーヒーローを描く作品にはそぐわないのじゃなかろうか。
笑えるシーンもたくさんあって、夏の娯楽作としてはよいと思う。でも、巷間流布しているほどの大傑作のようには私には思えなかった。ひょっとして、私はこの手のSFX作品に飽いてきているのかもしれない。どうでもいいが、おばさんがDr.オクトパスを後ろからポカリとやったシーンで涙が出てきたのだが、相変わらず私の涙腺の動きは理解できない。
最後に、オープニングタイトルがあんまりかっこいいのでうっとりしていたら、またしてもカイルクーパーだった。どうやったらこんなに質の高い仕事を連発できるのやら。
御裁断は(最高☆5つ)
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