テイキング・ライブス
いやー、サイコサスペンスだと思っていたら、開巻メガネの神経質そうな少年がバスに乗って同じ年ごろのキップのよさそうな兄ちゃんと仲よくなるっていう青春映画の様なシーンが始まったもんで、「しまった。ぼやーっとしてて入るスクリーンを間違えたんじゃなかろうな?!」と、ストーリーに集中できなかったザンスよ(見たのはシネコンだから開演時間が同じ別の場所に入る可能性がないとは言えない)。そうこうしているうちに最初の殺人が起ってホッとしたと言う。
FBIの捜査官にアンジェリーナ・ジョリー。次々と人を殺してはその人物になりすます殺人犯を追う。死体が掘り出された穴の中に寝るという妙な登場の仕方をするものの、プロっぽく決めたキャラクターでかっこいい上に脱ぎっぷりもよくって素晴らしい。追跡相手を見失い、背後に花火が上がる中、あおりで捉えたシーンにシビレタ。犯行現場の目撃者でジョリーと良い仲になる青年にイーサン・ホーク。怪しさプンプンな所が逆に怪しくないんじゃないかこいつ?と思わせる謎の人物にキーファー・サザーランド。こうでなくっちゃ。毒にも薬にもならない役でチェッキー・カリョ。フランス語喋れる人が欲しかったのね。と、まあ、キャストも豪華で面白かった。何だかコケてるらしいが、そんな扱いされなきゃいけない作品でも無いと思う。普通に面白い。
ところで、一児の父であるところの私としては、後半「えー、それって非現実的な状況とちゃうん?」とか思っていたのだけど、ああいう風に落とすのなら納得。
御裁断は(最高☆5つ)
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