ヴァン・ヘルシング
ヒュー・ジャックマンが吸血鬼ハンターDに扮するのだけど、ウルヴァリンの血は隠せないなって、そういう話。それから、啖呵だけはいっちょまえだが腕っぷしは全く弱い(っていうかケイト・ベッキンセールって体格が貧相すぎるし動きも悪いよなあ)ケバケバしい王女様が空に帰っていく話でもある。うわー、ビオランテの沢口靖子かと思ってビックリした。あと、なんか昔の因縁話とかドラキュラとウルフマン(何故字幕は狼男じゃないんだ?!)の関係とかのセリフが語られていたが、よく理解できなかった。わからなくても何の支障もないのでかまわないのだが。あと、フランケンシュタインとかジキル博士とハイド氏とか出てきて、なんかちょっと前に似たような映画無かったっけ?
ある意味で、これはスティーブン・ソマーズ印炸裂の作品といっていいと思う。前半のアクションシーンの動と静の組み合わせの巧みさにはうっとりするし、後半の見せ場つるべ打ちも期待通り。でも、傑作「ハムナプトラ」が陽光の元のすかっ晴れ映画だったのに対して、この映画は暗い。吸血鬼退治の話しだから当たり前なのだが暗い。「ハムナプトラ」は明るさと荒唐無稽さが相乗効果で楽しい雰囲気を作っていたのだけど、今作の場合は暗さが災いした感じがする。せめてヒロインがケイト・ベッキンセールじゃなくて、もう少し陽性の人だったらなあ。
あと、ラストシーンはやっぱりヴァン・ヘルシングがロンドンの町で切り裂きジャックに、ってなるべきだと思うがどうか。あ、でもそれじゃあ「ブレイド」か。
「ブレイド」で思い出したが、「ブレイド2」にしても「マトリックス・リローデッド」にしても今作にしてもそうだが、人型のものがありえない跳び回り方をするシーンをCGで作ると、なんであんなにウソっぽくなるのかしら。他の技術と比べて明らかに見劣りがするのだけど、ひょっとして今こそピクサーの出番という事で「Mr. インクレディブル」なのか?
御裁断は(最高☆5つ)
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