イントゥ ザ ブルー
主人公がカリブ海に沈んだ難破船の秘宝を発見したら、たまたまその近くに麻薬の密輸機が墜落して大量の麻薬が沈んでいて、それらを狙うライバルのトレジャーハンターと、密輸業者と警察が現われて、という話。こういう設定だから、さぞや丁々発止の争奪戦が繰り広げられるものと思っていたら、具体的な物品の奪い合いはゼロ。自分が宝を発見した証明を得る事が徹頭徹尾物語の目的になっていて、こういう抽象的なものを手に入れられるや否やという話は、目に訴える部分がないので求心力がイマイチ働かない。つまり、マクガフィンが上手く機能していないのである。あと、主人公側の人間の行動が合理性を欠くために、危機に陥っても、も一つ感情移入しにくいのが難点か。
とはいえ、これを海中を美しく描くのが目的の映画だと考えれば、それはもう大成功であって、特に前半のシュノーケルのシーンの愉悦足るやうっとりである。もちろんジェシカ・アルバが体をうねらせて泳ぐシーンにもウットリ。あー、私も行ってみたいと思ったのだけど、実は私はカナヅチでシュノーケルでも一メートルも潜れば鼓動はドキドキ息が切れてダメなのであった。
御裁断は(最高☆5つ)
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