ナショナル・トレジャー
アメリカ東海岸で宝探しをする話。アメリカ独立宣言や1ドル札にその秘密が隠されているという、彼の国の人の心はくすぐるかもしれないが、他の国の人にはバッタ物感3倍増の仕掛けに不穏な気持ちを抱きながら見てみたら、案に反して面白かった。基本的なトーンは陽性だし、後から考えてみるとほとんど人が死んでないという今どき珍しい抑制が好感度大なのかも。
主人公はニコラス・ケイジ。日の目を見ない宝探しの癖に、妙に小奇麗な服装というのはどうなのだ?ヒロインは「トロイ」の能面ぶりから進歩が見られるダイアン・クルーガー。インディ・ジョーンズにおけるショーン・コネリーの役回りに最近よく働いているジョン・ボイド。ショーン・コネリーほど暑苦しい演技じゃないので良い感じ。
それにしても、善人であるニコラス・ケイジが独立宣言書を持ちだす際に「悪人に盗まれるのを防ぐために善人が盗むのだ」という理屈をひねり出してくるのだが、その理屈ならば盗み出した後にすぐに当局に出て行けばいいのであって、逃げ出して色んなものを危険に晒してどうするんだ。映画自体は面白くって大満足なんだけど、アメリカ映画でこんな理屈をこねられるのはちょっと気持ちが悪い。
御裁断は(最高☆5つ)
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