オープン・ウォーター
時々、公共の場所にあるトイレで個室に入って用を足したあと、ドアを開けようとしたときにふっと「もし開けたら女性トイレだったらどうしよう?」って思って、しばし硬直してしまう事がある。この映画はそういう話(←ウソ)
本当は、、休暇中の夫婦がスキューバダイビングをしていて、浮上したみたら連れてきてくれた船がいなくなっていて、2人だけでサメが泳ぎまわる大海のまっただ中に取り残されてしまった、という話。だから、全然違うと言うわけでもない。まあ、それはともかく、そういう設定だから、当然観客の興味は、どうやって主人公たちがこの苦境を脱するかということになるわけだが、そこはサンダンス映画祭で大好評を博しただけあって、その手の方向には全然進まず苛々させられる。主人公たちがパニックに襲われているのにのんびりリゾート風景なんか映しているんじゃないっ!
と、この映画は折角のアイデア(というか実話らしいが)を上手く活かしきっていない。良く考えてみれば、遭難してからの画面作りは単調にならざるを得ないのだから、ハンディがあるわけだが、それを補う秀逸なアイデアが脚本に盛り込まれているのでも無く、遭難前の夫婦関係の描写が遭難後に活かされるわけでも無い。それでも私みたいに水恐怖症の人間は、ダイバーが海に入るシーンを水の中から捉えたショットを見るだけでぞぞぞっとするのである。もう私は絶体にスキューバダイビングなんかしないぞ。したことないけど。
というわけで、海の嫌いな貴方にお勧め。
御裁断は(最高☆5つ)
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