シン・シティ
この映画を一言で表すならば「動くマンガ」。特に人が殴られたり撃たれたりしてぶっ飛ぶところは、マンガ以外の何者でもない。
小説や芝居の映画化に際して、元のメディアの特性を引きずった作品に対し、私は通常非常に厳しいのであるが、今回に限って言えば、そのマンガ性が面白いのである。おそらくそれは、いわゆるパートカラー、ほとんどが白黒で一部だけ着色されている、という別の表現上の特徴が、そうでなければ表に出てきて映画としての調和を崩していたマンガ性を覆い隠しているからではなかろうか。毒をもって毒を制す。
あと、この映画は三つの話のオムニバスなのだけど、三つともがハードボイルドな中年男が自己犠牲的に女性のために闘う話で、まあそのなんというか、ボンクラが大きくなった私のような人間には、もう痺れっぱなしなのである。あまりにも古くさい話なので、今や新鮮に見えるという、よくあるけど気持ちの良い、話の構造。
で、この骨格の古さと皮の新しさのバランスが、日々飽きながらハリウッド映画を見続けている人(私の事だ)の気持ちをググッと来させる要素なのである。逆に言うと、そうでない人にはあんまり面白くないかも。
あまりにも豪華なキャストについてポイントをいくつか。ジェシカ・アルバは旬かもしれない。カーラ・グジーノの体は、あれ本物ですか?で、やっぱりとどめはミッキー・ロークだよなあ。
御裁断は(最高☆5つ)
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