THE JUON 呪怨
あの呪怨を、舞台も、伽耶子も、俊雄もそのままに、主要キャストだけサラ・ミシェル・ゲラー、ビル・プルマンなどの、豪華なんだけど、微妙に安い外人に置き換えて、ほとんど同じものとして作られたと言う異形の作品。しかし、オリジナルの伽耶子の無差別というかハチャメチャな怨みの拡がり方は、空間的にこじんまりしてしまった今作には見られなくて、わけのわからない怖さというのが感じられなくなっていて残念。日本版を見ている人なら、わざわざ見るほどのことはないと思う。奥菜恵や伊東美咲の方が良い。しかし世界をターゲットにしてお行儀良くなってしまったのかしら。あと、鼻ピクピクがなかった。
それにしても冷静に考えて見たら、伽耶子のわけのわからなさというのは、ジェイソンたちとたいして変わらないのかもしれない。つまり、ひょっとしてこのお話の怖さと言うのは、怨み感情に基づく日本的な幽霊という前提から遥かに逸脱していることにあるのではないかと今回フト思った。ということは、そのような前提を持たない(←ホントか?)外国のお客さんは、私が思っているものとは別種のものとして呪怨というものを見ているのかもしれないと思ったりした。
しかしクレア・デュバルも日本まで来て、つくづくこういう役柄が好きであることだ。
御裁断は(最高☆5つ)
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