SPIRIT
リー・リンチェイ演ずるケンカばかり強くて人間性のかけらも無かった男が、心の清い盲目の人に出会い、優しい心を取り戻し、最後の闘いに挑む、、って、そのまんま「ダニー・ザ・ドッグ」なんですけど。。
でも、これはFearlessと言う原題になぜかSPIRITという邦題がついた清朝末期の話である。あーややこしい。で、リー・リンチェイは黄飛鴻よろしく弁髪の武術の達人である(なんでもこれも実在の人物らしい)。そういう意味で、これはまっとうな武術映画で、アクションシーンも本格的ですんばらしいのだけど(ここ何年かのリー・リンチェイの映画で最高だと思う)、それがある種の息苦しさを呼んでしまい、私的には「ダニー・ザ・ドッグ」の壊れっぷりの方が魅力的に思うと言う。
そのお茶何かラリるものでも入ってるんじゃないの?という日本の武道家に中村獅童。「ラスト・サムライ」から丸ごと転送されてきた日本人悪役に原田真人。どうでもいいが、中国側の気高さに比べて原田真人の悪辣な描かれ振りは、そういう形で愛国心を発露しなくても良いんじゃないかしらねと思う。っていうか、あのシチュエーションで闘いを続行するってのは、無理矢理日本人を悪役にしたかっただけなんちゃうかと。
御裁断は(最高☆5つ)
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