ザ・センチネル ー陰謀の星条旗ー
シークレット・サービスが主役の映画はいくつも作られていて、その魅力は自らを犠牲にしても大統領を守るプロのお仕事が見られる事である。。。はずなのだが、まさかシークレット・サービスがキム・ベイシンガー扮する大統領夫人と不倫している設定だなんて、夢にも思わなかった。それって警護上の大きな穴になるんじゃないでしょうか?それより予告編にはキム・ベイシンガーは一瞬しか出てこなかったわけで、やっぱりハードなサスペンスアクションとして売るには不都合だって判断ですかね。
じゃあ何を売りにしようかと言うと、それはキーファー・サザーランドを使った「24」擬態であって、今作の予告編を見れば、誰しもジャック・バウアーの活躍を期待するところ。ところがどっこい主役は不倫オヤジのマイケル・ダグラスで、優秀だけど頭が堅いという設定のキーファー・サザーランドは損な役回りで全く精彩がない。「容赦なく撃て」と指示している当人が、いざという時にやっぱり撃てないってシーンを見せられては、彼をやり手だとは思えないなあ。あげく研修生のエヴァ・ロンゴリアはお話上の存在意義が全くなく、華麗なる賑やかしだ。それに、敵側が大統領を暗殺しようと言う動機もよくわからない。もちろんそれはマクガフィンだけど、マクガフィンなりにわかったような気にさせてもらわないと、ハードなサスペンスとしてはどんなものか。というか、これってサスペンスと見せかけて実は色恋映画だという、「ランダム・ハーツ」パターンですか?
御裁断は(最高☆5つ)
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