ザ・シューター 極大射程
陰謀に巻き込まれたプロフェッショナルの孤軍奮闘、といえばアクション映画の王道シチュエーションであるが、本作もその一つである。で、本作の特徴は、主人公が凄腕のスナイパーであるというところ。とはいえ、スナイパーといえば息を殺し遠くを見つめて一発で標的を倒すという静なる存在であって、B級ハリウッド映画に合うものかしらん?と見る前には思っていたわけだ。でも、マーク・ウォルバーグはただのスナイパーじゃなかった。何でもできる万能兵士であって、中盤には派手なドンパチもあります。あと前半は、あーたホントはシャマランの弟だろ?という新米FBI捜査官を平行して描く事で見る側の興味を引っ張るというB級らしからぬお上品さもあって、意外と面白い。ただし、FBI捜査官は途中主人公に合流してからはキャラクターの存在意義を失ってしまったし、戦友の彼女をあんな風に使っておいて後は放置というのはプロらしからぬところであって、つまり後半緊迫した構成が緩んだ感があるのが残念なところ。あと、不必要に残酷な描写もね。
それにしても、発射から着弾まで数秒もかかるのでは、途中風が変わったりする事もあろうし、いくら神業のスナイパーとはいえ、そう滅多に当たるものではないと思うのだが、どうか?
御裁断は(最高☆5つ)
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