いや、冗談はともかく、ムーンレイカーのロジャー・ムーアもかくや、という老体インディでありました。まあそれは仕方ないし、ある程度予測もついていたのだけれど、まさか宇宙人の話になるとは思ってもいなかった。これまでのインディの作品は、まだ地球にUFOが無かった頃が舞台だったわけで、基調はオカルティズムだと信じて疑ってなかったのだよ。宇宙人による不思議現象の説明は、基本的には科学的合理性に基づくもので、本質的にオカルティズムとは異なるものだと思うのよ。だけれど、原爆のシーンが象徴するように、本作には科学発達の時代が舞台であって、そういう背景の中に立つ古色蒼然たるインディ。なんかやっぱりこの映画は黄昏てるんじゃなかろうか。
でも、中盤のカーチェイスのシーンとかを見ると、スピルバーグの演出がいかに優れているかががよくわかる。最近のアクション映画で、あんなに何が起っているかがよくわかり、かつハラハラドキドキさせられるシーンがあっただろうか。
それとは全く関係ないけれども、スピルバーグまで原爆をあんな風に扱っちゃうのはがっかり。星一個減じる。
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