チェーン・リアクション
どうでもいいけどシカゴってのは本当に寒そうな街だねえ。さて、今作は清潔で安価で無尽蔵なエネルギー技術(何かというと水素だという。いや、爆弾じゃないよ。水から水素を作ってそれを燃やしてエネルギーを取るの。永久機関みたいでしょ)の争奪戦です。お話の半分くらいまでは全く話が見えません。なぜだかは主役のキアヌ君にも観客にも全くわからぬまま大爆発が起こって(これがまた核爆発みたいなんだもん。でも、このシーンは一見の価値あり)、博士は殺されるし、25万ドルはあるしで、とりあえず、キアヌ君走りだします。で、ネタが割れるとああ、こんなもんだろうというところなのですが、とにかく舞台を変えてお話しが走る走る。ずさんな脚本をパワフルな演出と小技を効かせたエピソード(駅での車掌のちょっとしたセリフなどのおかげで、私不覚にもあのシーンで感動いたしました)でつないで最後まで見せてくれます。さすが「逃亡者」の切れ物アンドリューデイビスです。こういう映画を見るのが、僕の様な映画ファンの醍醐味です。
それにしても、基本的には需要に対する供給不足が本質であるところのエネルギー問題を、テクノロジーによって、すなわち、需要の問題は全く無視して供給量の増大のみに解決策を見いだそうというのが、単純な科学礼賛というか、おめでたいというか、まったくもう。
ところで、一番最後タイトルが終わった後に出てきた地下爆発シーンの空撮、あれの意味を誰か僕に教えてくれませんか?気になってしょうがない。
御裁断は(最高☆5つ)
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