D.N.A. / D.N.A.
D.N.A. / D.N.A.といっても
ド
クターモロー
の
島(
ア
イランド)の略ではもちろんなくて、デオキシリボ核酸の略ですね。そうですね、このタイトルは例えていえば「坊ちゃん」を「新米教師-熱血篇」というタイトルで映画化したようなものです。
それはともかく、前評判ほどつまらない映画じゃないです。ジョンフランケンハイマーが、お得意のテーマ(「争いはばかばかしい」なのだが、最後の挿入はやり過ぎよ)で、この古典的名作を映画化しているですから、ある程度の品質は保証済みのようなもの。他にも人とは何か、神とは何か、倫理とは何か、正直色々考えてしまいました。原作が出版されたころ(ちなみに、あのタイムマシンのH.G.ウェルズ原作なので、前世紀末)のイギリス社会の問題ってそんなに深刻だったんだろうか?今の日本の社会もきっとおんなじくらい深刻なんだぞと、映画館からの帰り、夜の街を歩きながら考えてしまいました。しまった、フランケンハイマーの手のひらで遊ばれている。
ところで、今回ウィラード大佐もとい、ドクターモローを演じているのはマーロンブランド、あんまり科学者らしくないのはご愛嬌。ヴァルキルマーはひょっとしてピッ君に影響されているのだろうか?役者といえば、主役の人のふにゃふにゃ演技はいただけないなあ。君は狂言回しなんだから、出来るだけ目立たないようにしてお話に集中させてくれないとなあ。
ところで、D.N.A. / D.N.A.といえば、最近流行っているあの歌、僕の頭の中で延々鳴り続けています。誰か止めて欲しいんだけど、気持ちいいから本当は止めて欲しくない(関係ない話でごめんなさい)。
御裁断は(最高☆5つ)
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