デイライト
最近スタローンさんったらほんとに肩の力が抜けてて素敵。今回も感情の表出のあまりない役柄を淡々とこなしており(それしかできないんやという突っ込みはナシね)、感動を誘います。泣きわめくランボーは一体どこに行ったかというような変わりようです。シュワちゃんといい、アクションスターが試行錯誤の末、己の収まりどころを理解していくさまには感慨深いものがあります。面白い映画でございました。
思えば、幼少のみぎりは、パニック映画全盛の頃。ポセイドンアドベンチャーやタワーリングインフェルノを見て、えらく感動したものです。それと比して、今回物足りなく感じたのは2点あります。1つは、残された人々の脱出過程があまり積極的でなかったことです。みずから死中に脱出路を切り開くというよりか、逃げ惑ってたら偶然出れちゃったというストーリー展開は残念です。もう1つはトンネル外のドラマが消化不良だったことですね。人の命など屁とも思わないお偉いさんが出てくるのは定番ですが、こいつが悪役としてちゃんと機能していないから、外でも行なわれているはずの救助活動とスタローン達の悪戦苦闘がつながらず、結果として脱出が御都合主義的だったという印象を強めます。
帰りのエレベーターの中で、この映画を「ただ逃げ出すことだけが目的のくだらない映画」といって、批判していた若い姉ちゃん達がいたのには、少し悲しくなりました。まあいいけど。
とか、なんとか言ってますが、楽しく見れました。わたしゃ、前半泣きっぱなしでした。最近、涙腺が緩みっぱなしだなあ、まったく(あの、一般的に言って泣く映画ではありません。念のため)。
御裁断は(最高☆5つ)
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