評決の時
法は人を守るためにあるのであって、法自体は目的ではない。おそらく、こう思っている人は弁護士をやっていけない現実があるのでしょう。本作は元弁護士の売れっ子作家ジョングリシャムの処女作の映画化です。メッセージは明らかです。
話は変わりますが、僕は原付きに乗ってこの映画を見に行ったのですが、駐禁を切られてしまいました。僕は原付きや自転車は一人の人間が移動するという目的からすればとてもいい乗り物だと思います。場所もとりませんしエネルギー効率も大変いい。そして人の自由な行動範囲を非常に大きく拡げてくれます。法は人を守るためにあるのであって、法自体は目的ではない。このことをもう一度繰り返しておきましょう。
最近思うことがあります。人が正義を信じられなくなって随分たつような気がします。僕たちは正義をこの世から追放した世代の人々の責任を責め立てなければならず、そしてもう一度失われたものを取り戻さなくてはならないと思うのです。このとても辛い作業の中で出あったこの映画は僕には大事な映画です。
少し脱線しましたね。今回は実生活での問題を重ね合わせながら見てしまいました。読み流してください
そうですね。グリシャム物の中では「依頼人」の方がよく出来ているのでしょう。でも、原作の持つ性質、特徴、もしくは価値は映画化を通しても決して失われていないと思います。おそらくある程度の年齢に達した男性ならこの映画は非常に訴えかけてくるものだと思います。それから、僕は原作を読むことを強くお勧めします。
最後になりますが、アメリカのような弁護士の跋扈する社会にはなってはいけないと思います。まだこのようなお話しが日本から出てきていないことをうれしく思います。
御裁断は(最高☆5つ)
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