タイムトラベラー きのうから来た恋人
このタイトルなんとかなりませんかね
キューバ危機以来核シェルターに逃げ込んだクリストファーウォーケンとシシースペイシク夫婦の間に生れて一度も外の世界に出たことのないブレンダンフレイザーが、食料を補給するため1999年のロスで「はじめてのおつかい」をして、かわいいアリシアシルバーストーンを連れ帰る物語。この4人、いろんな意味ですごい。シシースペイシクの若妻姿をまさかこの目で見よう日が来るとは思わなかったし、クリストファーウォーケンは最近どうしちゃったのか?だし、アリシアシルバーストーンはますますお肉娘だし(でも、かわいくて好きよ)、それにしてもブレンダンフレイザーははまり役だし(純朴な50年代から無菌培養されてきた体はでかいが頭はこどもっていう役をここまで説得力もって演じれるのは、彼しかいないでしょう。ほめてるんですよ。海をはじめて見たシーンとか、すごいんだから)。あと、主役二人の間でよきアドバイザーとなるホモセクシュアルの友人(この設定って、最近の恋愛映画で定番になりつつあるなあ)を含めて、みんな安定した演技で、見るほうとしては安心して笑い、しんみりし、感動させてもらいました。
ブレンダンフレイザーは、そういう設定ですから、品行方正を絵に描いたような好青年です。で、ハリウッド映画だから当然ラストはハッピーエンド。だけど、今は1999年、世紀末です。そういう後味にしつらえてあります。50年代は本当じゃない。でも、夢かもしれないけど、よきものを心の中に持つことは決して悪いことじゃない。この映画は、そういうお話なのです。非商業映画でないと、人間を描けないなんて思っている人がいたら、それは大間違いです。よい芸術家というものは、どのような器にでもテーマを盛り込めるのですから
ところで、今日はあたしの30年間の映画人生の中ではじめての事件がありました。なんと、平日朝一の回からシネコンに行ったら、お客がだーれもいない。夢の貸し切りー。ぜいたくー。
御裁断は(最高☆5つ)
99年に見た映画へ
一覧へ