スタートレック−叛乱−
なんか、印象に残る部分の少ない映画でした。さすがのニュージェネレーションも映画三作目ともなるとだれてくるというか、みんな年取ってくるというか、オリジナルストーリーの轍を踏み始めているのでしょう。ライカーが監督だそうですが、ちょっと今回やりすぎじゃないかしら。一人でにやけ倒してなあ。ファンは喜ぶのだろうか?
それにしても西洋文化にはしぶとくユートピア思想がはびこっているものです。今回舞台となるバクー人のすむ惑星なんか、科学技術を拒絶して作り上げたのが、まんま農村共同体なのですから。目新しさのかけらもないっていったら、そもそもスタートトレックの否定になってしまいそうですけれどね。これで演出にキレがあればいいんだけどなあ。作物を植え、小麦粉を打ち、鍛冶屋がいるってのは西洋人の原風景なんでしょうね。僕には何がいいのかさっぱりでした。
昔からスタートレックで活劇になるときは、大宇宙の危機が艦長と敵の殴り合いで決着がつくというのが定番なのですが、今回はそういうシーンはなく、脱出するバクー人を護衛するクルーと、追っかける小型の飛行機との銃撃戦をただだらだらと映し続けるだけという、なんともしまりのない。うーむ。あとから考えるとそれなりに伏線もちゃんと引いてあって脚本もよいテーマを扱っているんですけどね。いいのかなあ、こういう商売で。
ところで、ピカードは趣味が悪いぞ。
御裁断は(最高☆5つ)
99年に見た映画へ
一覧へ