スライディング・ドア
えっと、年末年始をオーストラリアで過ごしたもので、行き帰りの飛行機の中で映画を見ました。この後3本がそうです。吹き替え版を小さなスクリーンで見たので、ひょっとしたら感想にバイアスかかってるかもしれません。ご勘弁を。
この映画はグゥイネスパルトロウが電車に乗り遅れるかどうかで、その後の人生がどのように変わっていくかを平行して描いたというなんとも独創的なアイデアの映画です。21世紀を目前にしても、まだ新しいアイデアというのは出てくるのですね。素晴らしいです。描かれている人生模様ってのはとても平凡で、どれもこれもなんとなく思い当たる節のあることばかり。でも、そのようなものでも、本作のように提示されるととても新鮮に見えてきます。
この映画はある種のパラレルワールド物の様にも見えます。ときどき、同じ事象を軸に二つのストーリーが重なったりしますし。でも、後から思うと、僕には二つのストーリーは最終的には収斂していったように思えます。違うのかな。電車に乗り遅れたほうがよかったのか悪かったのか考えてみましたけど、どっちも同じようなものに思えて。だから、「ちょっとした偶然で人生はこんなにも変わるのよ」、というよりは、「結局おんなじことなんだよねえ」っていうテーマのように思えたというわけです。多分、これは読み違いですよね。
御裁断は(最高☆5つ)
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